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第140号  2006/8/14
  ▼  まえがき
  ▼  [グーグルの衝撃] アマゾンのWeb2.0化
  ▼  [グーグルの衝撃] ecosec(エコセック)
  ▼  [グーグルの衝撃] なぜアマズレットは日本で普及しないのか?
  ▼  次回以降の予告


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  まえがき
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蒲生嘉達(がもう よしさと)です。

第138号から「グーグルの衝撃」シリーズを開始しています。

このシリーズではIT業界の現在と未来について考えます。

「グーグルの衝撃」シリーズを最初から読みたい方は、
「バックナンバー グーグルの衝撃」
( http://www.kei-it.com/sailing/back_google.html )を参照して
ください。

または、ブログ( http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ )の
左列にあるCategories「グーグルの衝撃」をクリックして
ください。



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  [グーグルの衝撃] アマゾンのWeb2.0化
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梅田望夫氏は「ウェブ進化論」で、Web2.0の代表例としてアマゾン・
ウェブサービスを挙げています。

アマゾン・ウェブサービスはアマゾンが取り扱っている厖大な商品
データを自由に利用できるウェブサービスです。

小売り業者やネット事業を始めてみたい開発者たちは、このウェブ
サービスを利用してアマゾンの商品データベースにアクセスし、自ら
のサイトでアマゾンの商品を自由に売ることができます。
また、アマゾンの物流システムや決済システムも自由に利用できます。

そのようにしてできたショピング・サイトをアマズレット(amazlet)
と呼びます。

アマゾンはアマズレットから売り上げの15%を手数料として徴収します。


> 自社の生命線たる商品データベースを公開することで、アマゾンは
> ネット小売り業者から、eコマースのプラットフォーム企業へ、
> テクノロジー企業へと変貌を遂げたのである。
> これがアマゾンの Web2.0 化である。
>           (梅田望夫氏「ウェブ進化論」より)



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  [グーグルの衝撃] ecosec(エコセック)
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日本にはアマゾン・ウェブサービスに似たサービスは存在しないの
でしょうか?

たとえば楽天では、販売店が独自に商品を仕入れ、在庫を抱え、
商品の発送をし、代金の回収もしなければなりません。

商品情報から物流・決済までアマゾンに依存し、自らはユーザ向け
サービスの開発に専念できるアマズレットとは根本的に違います。

日本でアマゾン・ウェブサービスに似ているものを強いて挙げると
すれば、ecosec(エコセック)でしょう。
ecosecはドンキホーテの子会社であるドンキコムが提供している
ショッピングモールです。
( http://www.ecosec.jp/ 参照)

ecosecは、加盟店にドンキホーテが取り扱っている膨大な種類の
商品を安価で提供しています。
また、物流システム、決済システムも提供しています。

ドンキホーテがecosecに提供している商品数は数万点にものぼり、
その多様性はアマゾンよりも上かもしれません。

しかし、ecosecは今年2月に加盟店の一般募集を開始したばかりで、
まだ実際の店舗を見ることはできませんし、実態はよく分かりません。



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  [グーグルの衝撃] なぜアマズレットは日本で普及しないのか?
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梅田望夫著「ウェブ進化論」では、「日本でもアマズレットのような
サイトを自由に誰もが作ることができる」と書かれていますが、
ほとんど普及していません。

これは何故でしょうか?

私は、アマゾン・ウェブサービスもecosecも利用したことがないので、
以下は憶測です。

アマゾン・ウェブサービスはプログラミング指向が強く、プログラマに
とっては強力なツールを提供する反面、素人には敷居が高いのではない
でしょうか?

一方、ecosecは、楽天に対抗するために素人でもできる「らくらく設定」
指向で行くでしょうから、普及するかもしれません。

もっとも、あまりにも「らくらく設定」にしてしまうと、ウェブサービス
が本来持つ柔軟性、創造性を排除することになり、単なるASPサービス、
あるいはアフェリエイトに近づいてしまうかもしれません。


さて、アマゾン・ウェブサービスやecosecが普及することによって、
経済、社会、そして、ソフトウェア会社やソフトウェア技術者が
どのように変わっていくのでしょうか?


結論を出す前に、もう少し考えてみましょう。

次回は、いよいよ「検索」について考えてみます。



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  次回以降の予告
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次号以降では次のようなテーマを取りげていきます。

グーグルの衝撃シリーズ:

・「検索」とは
・2000年のITバブル崩壊と日本のITベンチャー
・日本のITベンチャーとマネーゲーム
・2000年までのIT革命で社会が変わらなかった理由。

ゴーイング・コンサーンシリーズ:
・会社は継続しなくてもよいという考え方もある。
・メリーチョコレートを支えている人事制度。
・IPOとゴーイング・コンサーン

技術系:
・メーカからの請負、エンドユーザからの請負
 (品質管理、検収、瑕疵担保責任の違い)
・オブジェクト指向再論
・PMBOK
・SEO対策

外国系:
・中国は脅威か?

財務系
・資産と費用

経営系:
・壊れ窓の理論

法務系:
・コンプライアンス
・執行役の裁量の範囲と取締役会の決定権

労務系:
・雇用契約、裁量労働制、個人事業主
・景気回復、新卒の採用難、2007年問題

営業系:
・売れる営業マン


次号は、8月21日発行予定です。

乞うご期待!!



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  本メルマガについて
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本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。
創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、
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目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。

したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び
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彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。

また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、
ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、
第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する
ことにしました。
「まぐまぐ!」での読者数は2006年8月11日現在、527名です。


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