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添付ファイルあり(PDF形式)=>191-040412.pdf  192-040412.pdf
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_/_/_/_/_/_/_/  ソフトウェア業界 新航海術  _/_/_/_/_/_/_/_/_/
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第19号  2004/04/12
  ▼  まえがき
  ▼  会社のお金の話しをする時の共通言語
  ▼  現在の慶の損益計算書と貸借対照表
  ▼  損益計算書と貸借対照表は鏡のようなもの
  ▼ 次回以降の予告

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  まえがき
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蒲生嘉達です。お疲れ様です。

本メルマガは、慶の社員(正社員・契約社員)及び慶と契約している
個人事業主の方々に配信しています。
また、会計の説明で誤りがあるといけないので、金山税理士にも
配信しています。

感想をお持ちなら是非返信してください。


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  [金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社]
 会社のお金の話しをする時の共通言語
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第14号から第18語までの説明で、損益計算書と貸借対照表を
大雑把に理解できたと思います。

大概の会計の本は、仕訳をスタートとし、損益計算書と貸借対照表を
ゴールとしています。一念発起して会計の勉強をしようとしても、
多くの人は損益計算書と貸借対照表にたどり着く前に挫折して
しまいます。
我々にとって損益計算書と貸借対照表は、会社のお金の話しをする
時の共通言語のようなものであり、大雑把に、しかし、動的に捉える
ことが重要です。つまり、下記の2点が重要なのです。

(1)まず、下記の4点を理解すること。
・損益計算書:収入と支出を対照的に記録するもの。
・貸借対照表:資産と負債を対照的に記録するもの。
・資産:現金または現金を生み出すもの。
・負債:現金を減らすもの。

(2)次に実際の取引で損益計算書と貸借対照表がどのように変化
 するかをイメージすること。


今後は事業計画も損益計算書と貸借対照表で表していきますし、
4半期単位で概要を公開していきます。


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  [金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社]
 現在の慶の損益計算書と貸借対照表
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現在の慶について損益計算書と貸借対照表から説明します。

「図19-1:現在の慶」は、現在の慶の損益計算書と貸借対照表の
概要です。
慶の決算月は3月ですが平成15年度の決算確定は6月初めになるので、
「図19-1」の数字は平成15年度の概算予想です。

注釈を下記に記します。

(1)売掛金、売上高
顧客への請求は、まず売掛金として貸借対照表の資産欄に入ります。
売掛金は常時変動していますが、例えば平成16年3月末時点で
7,700万円位存在しています。
2〜3ヵ月後に売掛金が資産欄で現金に変り、損益計算書の収入欄に
売上高として流入します。
慶の売上高は年間約3億5,000万円です。

(2)買掛金、売上原価
個人事業主、協力会社への支払いはまず買掛金として貸借対照表の
負債欄に入ります。
買掛金も常時変動していますが、例えば平成16年3月末時点で約3,000
万円位存在しています。
買掛金は1〜2ヶ月後に負債から消え、損益計算書の支出欄に売上原価
として入り、現金が外に出て行きます。
これ以外の売上原価として技術系正社員・契約社員の賃金があります。
慶の売上原価は年間約2億6,000万円です。

(3)販管費
販管費の内訳は、役員報酬、間接部門の給与、家賃、人材募集費、
その他の間接費です。慶の販管費は年間約7,500万円です。

(4)長期借入金、資本金
(1)(2)で分かるとおり、売掛金>買掛金 で、しかもそも差額は
4,700万円もあります。
他に(1)に至る前、つまり納品前の仕掛かりという状態を考慮すると
約6,000万円の運転資金が必要となります。
これはシステム受託開発という業種の性格上やむを得ないことです。
例えば小売業なら売上は売った瞬間に現金になり、仕入れは請求書
ベースなので、売掛金<買掛金 となります。
慶の資本金は1,000万円なので、他の多くのソフトウェア会社と同様に
運転資金の不足を銀行からの借入れで補っています。
現時点で約6,000万円の借入れをしています。
金利の低い長期借入れができているので、年間の支払い利息は
約100万円、月々の元本返済金額は約180万円です。
健全な借入れであると言えます。

(5)剰余金
営業利益率が4%程度とすると営業利益は1,400万円、そこから
税金を納めて800万円位が剰余金となります。


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  [金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社]
 損益計算書と貸借対照表は鏡のようなもの
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次号以降に、損益計算書と貸借対照表から見た事業計画を解説して
いきますが、基本的な考え方は下記のとおりです。

損益計算書と貸借対照表は鏡のようなものです。
人は自分自身を知るために鏡を見るのです。
それではソフトウェア会社の実体は何かというと、次のような形の
無い知識資産です。
・経営者の企画力
・技術者の技術力・開発力
・管理部門のノウハウ
・顧客
・提携企業、協力会社
・その場にいなくても収入を生み出せるビジネスモデル
・著作権、特許権 

したがって、損益計算書と貸借対照表の数字を良くするということは、
「知識資産→売上→知識資産への再投資」の循環を太くする
ということです。(「図19-2:知識資産」参照)
これを実現するためには会計の知識とは別の力が必要です。


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  [金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社]
 参考文献
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「金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社」シリーズは下記の2つを
参考文献としています。

・「Q&A 経営者のための財務管理」http://www.ccsjp.com/
 公認会計士米井靖雄事務所が作ったサイトです。

・「金持ち父さん 貧乏父さん」
 ロバート・キヨサキ著 筑摩書房


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  次回以降の予告
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次号は、4月19日発行予定です。乞うご期待!!


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発行:
株式会社 慶
 代表取締役  蒲生 嘉達
y_gamou@kei-ha.co.jp http://www.kei-ha.co.jp
TEL:03-5951-8490  携帯:090-1258-6347



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